Sakura Business News
2025年3月号
- 記事1
- SNS等に労働者の募集に関する情報を載せる際の注意点

職業安定法では、インターネットやX等のSNSを含む広告等により、労働者の募集に関する情報等を提供するときは、虚偽の表示または誤解を生じさせる表示をしてはならないこととされています。(第5条の4) 昨今、インターネットで犯罪実行者の募集が行われる事案(闇バイト)が見られ、その中には、通常の労働者募集と誤解を生じさせるような広告も見受けられることから、厚生労働省は、SNS等を通じて直接労働者を募集する際 には、①募集主の氏名(または名称)、②住所、③連絡先(電話番号等)、④業務内容、⑤就業場所、⑥賃金の6情報は必ず表示するよう、事業者に呼びかけています。 この中でも②住所に関してはビル名、階数、部屋番号まで記載をする、③連絡先は電話番号、メールアドレスまたは、自社ウェブサイト上に備え付けられた専用の問合せフォームへのリンクのいずれかを記載する必要があります。募集情報を提供する広告自体に①募集主の氏名を掲載することに抵抗があるなどで、直接広告に氏名等は掲載せずにその情報が記載された会社ウェブサイトの募集要項等のリンクを貼ることに関しては誤解を招く事があるため、募集情報を提供する広告自体にきちんと記載するよう注意がされています。また、④業務内容、⑤就業場所および⑥賃金については、職業安定法第5条の3や労働基準法第15条で求められるのと同じように詳細を記載する必要は必ずしもなく、求職者が誤解を生じない範囲で、業務内容や就業場所、賃金について記載する必要があるとしています。